ドライブベルトを交換します!
メーカーによると、
ドライブベルトは20000~25000㎞で交換です。
つまり20000㎞を越えたら、いつ切れてもおかしくない状態で乗っていることになります。
そんなドキドキ感を味わいたくないので、
ワタシは20000㎞ごとの定期点検で交換するようにしています。
ドライブベルトが切れたら、当然走りません。
バイク屋まで持っていって(レッカーしてもらって)
パーツを注文して
数日後パーツが届いたら交換
かなりの時間と手間暇がかかってしまいます。
ドライブベルトは消耗品です!!
切れる前に定期的に交換しましょう!
スクーター系は大体同じような仕組みなので
一度やり方を覚えてしまえば、たいてい外せるようになるのではないかと思われます。
パーツ購入

社外品もあるのですが、
走るうえで大事なパーツという事で、HONDA純正品を購入します
周辺パーツの取り外し
ドライブベルトは、車体左後ろのキックペダルが付いているこの箱(クランクケース)の中に入っています。

なので、この周辺についているネジを外していきます。
キックペダルを外す
まずはキックペダルを外しましょう。
Todayの時はキックペダルが付いたままでも出来たのですが、
これは外さないと無理っぽいです。
12㎜の六角ネジを外せば取れます。

そのままだとまわりに当たるので、エクステンションバーを使います

取り外してみると、特に印等はないので
キックペダルの角度を覚えていたほうがいかもしれません

そこまで厳密なものではなく、好みもあるかと思います
取れました

黒いカバーを外す
六角レンチのネジ×3本

今はこの状態

内側のカバーを外す(黒いやつ)
8mm六角ネジ×2

今はこの状態

内部カバーを外す(シルバーのやつ)
8mm六角ネジ×8本

印が付いているネジがあるので、一応付いていた場所は覚えておこうと思います

ネジの長さは、ここまでで3種類

1本だけ長いとかはないみたいです
印付きも特に関係がない・・・かも?
ネジが外れたらカバーは、パカッと外れます。

コードに引っかかっているので、それを外すと完全に取れます


取れました
隙間の緩衝材みたいのがボロボロ剥がれ落ちてしまいますが・・・
これはしょうがない

大きいものは両面テープで付けておきました
(熱が溜まる場所なのにいいのかどうかはわかりませんが・・・)
もし気になるようなら新品に付け替えてもいいかもしれません
クランクケース内部
クランクケースの中身はこんな感じ

左側の丸いのが「ドライブフェイス」
右側の丸いのが「クラッチアウター」
これらを外せばドライブベルトが出てきます。
しかし、これら
固定されていないので、そのまま回すとくるくる回ってしまいます

ここで必要なのが「ユニバーサルホルダー」

これで押さえて(固定して)ナットを緩めます
ポイントとしては、
片側を地面につけて固定すれば楽に外せます。

インパクトドライバーを使えば、ユニバーサルホルダーがなくても
ガリガリガリっとそのまま外せるのですが
インパクトを持っていないので、ワタシは人力でやってます
ユニバーサルホルダー
ユニバーサルホルダーにもいくつかタイプがあります。
HONDA社のドライブフェイスを外すときは、
HONDA社専用のユニバーサルホルダーを使いましょう!

上:HONDA社専用(先端が爪になっている)
下:一般的なもの(先端が円柱になっている)
円柱だとドライブフェイスのギザギザにうまく噛んでくれないので
固定されず、回ってしまいます。
なので、HONDA社は専用のユニバーサルホルダーが必要になってきます。


今思うと・・・
Todayの時は、一般的なユニバーサルホルダーを使っていました。
外れなくはないのですが、やりにくかったのを覚えています。

円柱なので上手く固定してくれません
本来このタイプは、ギザギザにはさむ仕様ではないのですけどね・・・
それでもなんとか外すことができたのは、50㏄だったからなのかもしれません。
110㏄になると、固すぎてダメでした。
また、HONDA専用もいろいろあるのですが
爪の反対側(裏側)は円柱になっているものを選びましょう

この円柱部分をクラッチアウターに刺して固定するので、
この部分が付いていないと、クラッチアウターを外せません。
ちなみに、
爪はクラッチアウターの穴に入りません。
やはり円柱部分が必要になります。
ドライブフェイスを外す
まずは左側のドライブフェイスから外していきましょう
(クラッチアウターから外しても問題ありません)
ドライブフェイスのギザギザにユニバーサルホルダーの爪を刺して固定します

ナットの大きさは22㎜
メガネレンチで緩めるのですが
駆動系ということもあって、めちゃめちゃ固く締まっています。
なのでメガネレンチをハンマーで叩きつつ、緩めます。

取れました。

ナットやらワッシャーやらがあるので、無くさないようにしましょう!
また、どのようについていたかの順番も覚えてきましょう!
↑コレ大事です
ラチェットレンチをハンマーで叩くとラチェットレンチが壊れてしまうので
ハンマーで叩くときはメガネレンチを使いましょう
また、
駆動系の大事なシャフトが入っているパーツです。
これを曲げてしまうとオシャカになるので、作業は慎重に行いましょう。
いまはこの状態

クラッチアウターを外す
右側のクラッチアウターを外していきましょう。
クラッチアウターの穴にユニバーサルホルダーの円柱を刺して固定します。
ナットの大きさは19㎜

こちらも固いので、メガネレンチをハンマーで叩いて緩めます。

取れました

また、どのようについていたかの順番も覚えてきましょう!
↑くどいようですが、コレ大事です!
今はこのような状態

右側のクラッチアウターの蓋が取れた感じですね
クラッチとドライブベルトは繋がっているので
ベルトと共に、クラッチ部分(クラッチシュー)をスライドさせつつ外します。

全て外れました!
たまに、ナットを外してもドライブフェイスやクラッチアウターが
取り出せない(外せない)時があります。
特にドライブフェイス
そんな時は、無理に外そうとせず一旦落ち着きましょう!
この時、パーツに触れてみると若干熱を持っている気がします。
おそらく、金属が熱膨張で大きくなり外しにくくなっているのではないでしょうか?
なので、熱が冷めるまで待つか、パーツクリーナーをかけて冷やした後、
ゆっくり、小刻みにカタカタ揺らしながらやると
取り出せると思います。
外すとこんな感じ

このタイミングでウエイトローラーも交換してしまいましょう!
新品との比較
20000㎞走ったドライブベルトがどのくらい劣化しているか見てみましょう

上(左側):使用済み
下(右側):新品
見た感じ、当然新品とは使用感が違いますが
そこまで「切れそう」感はありません。
厚さも見てみましょう

左:使用済み
右:新品
ドライブベルトはクラッチと接して擦れるので
さすがに、若干側面が削れている気がします。
見た目での劣化具合(切れそうな具合)はわかりにくいので
やはり定期的に交換したほうが良いかと思います。
消耗品の点検
クランクケースを開けたついでに、
パーツがどれくらい消耗しているのかチェックしておきましょう!
クラッチシューのチェック
クラッチアウター(右側のやつ)の内部に入っているものがクラッチシューです
クラッチシューはクラッチアウターと接して、どんどん擦れいくので
これも、消耗品となります。
その仕組みは下記リンクを参照して下さい

20000㎞でこの厚さです。
元々どのくらいの厚みがあったのかはわからないので何とも言えませんが
以前乗っていたTodayの時は、40000㎞で交換しています。
ドライブフェズのチェック
ドライブフェズ(左側のヤツ)の内側に入っている円盤みたいなのがプーリーです
ゴム製のドライブベルトが劣化していくのは当然ですが、
同時に、金属製のプーリーも若干ながらも削れて劣化していきます。
ここにベルト跡などの段付きがないか軽く見ておきましょう。

もし段差が付いていて、それがひどい場合はそれも交換になります。

プーリーも消耗品であるという事を心掛けましょう!
パーツ洗浄
ここまでパーツ内を洗浄していないようなら、パーツを組み込む前に洗浄しておきましょう。
パーツクリーナーで洗浄するのがおすすめです。
新品の組み込み
新品のドライブベルトを組み込んでいきます
ドライブベルトには向きがあります。
物によっては矢印が書いてあって
進行方向に矢印が向くようにセットするのですが・・・
これには書いてありません。
元々ついていたベルトを参考に
文字の向きを合わせてセットすることにしました。

クラッチシューについている円盤の間に挟むのですが
強引にねじ込まなくても大丈夫です。
最低限、とりあえずかかってればOK!

クラッチシューを右側のシャフトに差し込んで
ドライブフェイスのシャフト(左側)にあるプーリーの円柱にひっかけます。
要は↓このように引っかかればOKという訳です。

多少きついかもしれませんが、
その時はクラッチシュー(右側)の円盤の中に押し込んでやりましょう!
ベンリィ110JA09のドライブベルトであれば、長さはぴったりになるハズです。
ちなみに上記画像を見てわかる通り
ギザギザの部分ではなく奥の円柱パーツに引っかけるようにしましょう!
周辺パーツの組み込み
ドライブフェイス(左側)を仮止めします。

外した時の順番(並び)で、そのまま組み込んでいきます。
クラッチアウター(右側)を仮止めします。

外した時の順番(並び)で、そのまま組み込んでいきます。
クラッチアウターの本締め

ラチェットレンチが壊れるので、ハンマーで叩くときはメガネレンチを使いましょう!
ドライブフェイスもハンマーで叩いて本締めします。

ハンマーで叩いて緩めたのですから、締めるときも同じようにハンマーで叩きます。
その際、締め方が弱いと、走っている最中にナットが緩んで取れてしまいます。
ここのナットが取れたらもう走りません。
なので、ここのナットは特に鬼のように締めておきます!!!
(ここのナットに限った話ではなく、全てしっかり締めましょう)

本来なら、ナットを取り外す前にマジックか何かで印をつけておいて
そこに合わせて締めるようにします。
作業前と後で同じくらい締まるということです。
ちなみに
ナットとボルト(シャフト)両方に印が付いていないと意味は無いです(↑画像のはNG)
ガンガンと振動を与えていると、↓ココのパーツが落ちてきます。

ネジ止めではなく、車体にハマっているだけみたいです。
面倒なので外しておきます。
すると、中に入っているギアがプラプラしてきます。

何のギアかわかりませんが・・・落ちなければいいかな
動作チェック
ドライブフェイスとクラッチアウターを取り付けたら
蓋をする前に動くかどうか、エンジンを掛けてチェックしてみましょう!

問題なさそうです!
触ってケガをしないように気を付けましょう!
カバーを付ける
カバーを付けていきます。
基本的に外した時の逆の手順です。
内部カバー(シルバーのやつ)をコードに引っかけます。

車体へパカッとはめ込んで、
8mm六角ネジ×8本で仮止めします。
一応、印のついているものだけ同じところに差し込みました。
場所が違っても問題はなさそうですけどね。
下の2本は、なにやら金具を通っていたようなので、通しておきます。

ネジがいっぱいあるときは、一気に締めずに
まずは仮止めをしましょう
そして、なるべく対角になるように締めていきましょう!
仮止めをしなかったり、端から一気に締めてしまうと
歪んで付いてしまう恐れがあります。

注意:画像の矢印は対角の例です。
この順番で締めるべきというわけではありません
内側のカバーを付けます。
8mm六角ネジ×2

一番外側のカバーを付けます。
六角レンチのネジ×3本

キックペダルを付けます。
角度は・・・まぁ、お好みで!

全てのネジを締め終えたら

完成です!
外したドライブベルトの保管
外したドライブベルトは予備として取っておいたほうがいいような気がします。
もし、急にドライブベルトが切れてしまってパーツを注文するとしても
パーツが到着するまで時間が掛かります。
その間の代替え品として、使うのが良いかな?と思いました。
もちろん、
20000キロ走ったベルトなので、いつ切れるかわかりませんし・・・
いちいち組み替えるのも面倒だし・・・
パーツが到着するのに3~4日くらいだろうから、その間乗らなければ良いだけの話だし・・・
あくまでイザという時の予備として持っておくのもありだと思います。
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